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大会長 日産婦医会石川県支部長 紺谷 昭哉 |
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このたび、日産婦医会本部のご支援、ご指導のもとで、また支部会員有志の情熱と温い思いに背中を押され、平成20年度第31回日産婦医会性教育指導セミナー全国大会を石川県支部の担当で、金沢市において開催させていただく運びとなりました。
いま、性を取り巻く社会の環境はきわめて劣悪、深刻な状況となっております。わが国の将来を担う子どもたちにとってこの状況を看過できるはずはなく、われわれ大人社会は、学校、地域保健、医療が一丸となってこの問題に真剣に取り組み、改善するための努力を惜しんではならないと考えます。
「先進国中、唯一HIV/AIDSが増え続ける国、日本」・・・この不名誉なフレーズに象徴されるわが国の性教育対策の遅れはだれもこれを否定することはできません。今や、言い訳は許されません。
国民の性の健康に寄与、貢献することは産婦人科医に課せられた使命であり、この使命が今日ほど社会から強く要請されたことはかつてありませんでした。
子どもたちが性を正しく学ぶ機会が多く与えられ、命の大切さ、生きることの意味を理解できるような教育が学校や地域社会・家庭で広く行われ、この知識にもとづいて彼らが社会生活を営む中で自然に体験しながら、自ら自己肯定感を育んで立派な大人に成長していってほしいと願っています。
このセミナーが性教育に携わる学校関係者、地域社会とりわけ父兄や保護者、保健・医療関係者の方々の共通理解の場となり、性教育が広く社会に受け入れられる環境が整えられるきっかけとなれば望外の喜びであります。
過去30回、四半世紀以上に及ぶこの格調高い、伝統あるセミナーを成功させるために、支部会員一同懸命に努力させていただく所存でございますので、皆様方のご厚情とご支援を心からお願い申し上げご挨拶と致します。
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