県民の皆様に

目の話

「このようなことになっていませんか?」

顔写真
石川県眼科医会 
田川 茂樹
 どのような病気もそうですが、かかり始めはなかなか自覚症状に乏しく、罹患していること自体にすら気づきにくいものです。
 眼疾患に関しては、物を見るという日常活動に直結しているために、内臓疾患よりは気づきやすいにもかかわらず、加齢と伴に見えにくくなってしまうという先入観や、仕事従事などの理由から放置してしまい、病期が進行し重度の視力低下を来してからようやく眼科を受診という方が多いのが現実です。
 糖尿病網膜症も、病初期は微細な網膜血管から軽度の漏出を来たす程度の変化で、網膜浮腫や出血も軽微のためほとんど自覚症状はありません。しかし放置することで網膜の血液循環がどんどん悪くなってゆき虚血という状態を来すと、新生血管の派生や増殖膜形成を生じ、突然の大出血や増殖膜の牽引による網膜剥離といった重篤な合併症を発症し、手術加療が必要になってしまいます。
 無自覚であっても、糖尿病と診断された方は、必ず合併症の有無をチェックすべく眼科を受診してください。
 驚くべき診察結果を伝えられるかもしれませんよ!

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