石川県医師会創立100周年記念式典

会長 祝辞

     本日、ここに石川県医師会創立100周年記念式典を開催するにあたり、一言ご挨拶申し上げます。

     石川県医師会は、明治40年の創立以来、本年で100年という大変大きな節目を迎えることになりました。この間、歴代会長を始め、役員の諸先生方、会員の皆様のご尽力とご指導を賜りましたことに対し、心より感謝申し上げる次第であります。

    本日は、大変お忙しい中、唐澤日本医師会会長、谷本石川県知事、山出金沢市長、馳、北村衆議院議員、岡田、西島参議院議員を始め、多くのご来賓の方々にご臨席を賜りました。心から感謝を申し上げます。

    式典におきましては、永年地域医療に貢献された会員及び長期医療従事者に対する表彰、並びに叙勲受章者、長寿会員の方々にお祝い申し上げることとしております。各位のご功績に対しまして心より敬意と謝意を表するものであります。

    また、本年も8名の会員が、医療功労者として知事表彰を受けられることになりました。谷本知事に対しましては改めて厚く御礼申し上げます。

    3月25日の能登半島地震の発生から、既に4か月余りが経過致しました。この間、全国の多くの方々からお見舞いや励ましを頂きました。被災地、能登は今、全面的な復興に向けて頑張っております。引き続き皆様方のご支援、ご声援をお願い申し上げます。

     また、台風4号並びに新潟県中越沖地震に於きまして、お亡くなりになられた方々に対するご冥福と、多数の負傷者、被災された方々に対しまして、心よりお見舞いを申し上げますとともに、一日も早い復興をご祈念申し上げるところであります。

     さて、医療を取り巻く環境には極めて厳しいものがあります。財政偏重の医療費削減を目的とする、国民不在の医療制度改革と市場原理の導入によって、世界に冠たる国民皆保険制度が崩壊の危機に瀕し、医療現場の疲弊は限界に達した感があります。国民の間では、受ける医療の格差が拡大することへの不安が高まっており、安心して医療を受けることが出来る環境整備が喫緊の課題であります。

    6月19日に「経済財政改革の基本方針2007」が閣議決定されました。依然として社会保障費の削減を意図したものであり、医師会としては、国民の健康を守る立場から、安定した医療財源の確保に最大限の努力を傾注していく所存であります。

     我が国の医療費は、国際的に見て極めて低い水準であり、OECD「経済協力開発機構」によれば、加盟30か国中19位であり、実に先進7か国では最下位であります。

    こうした医療費の無定見な抑制に加え、研修医の都市部への集中、勤務医の過重労働などにより、医師の不足、偏在化が急激に進行しているうえ、「7対1」看護基準取得によって、地方を中心に看護師不足も急激に進み、ゆとりのある心温まる医療の崩壊が現実となっております。

     また、療養病床の患者については、十分な受け入れ体制が整備されないまま、老人保健施設や在宅療養に移行することが計画されており、地域の実態を見ようとしない、国の一方的な方針に国民の不信感が深まっているところであります。

     更に、「後期高齢者医療制度」につきましては、財源問題に加え、包括制、人頭払いなど、多くの根源的な問題があり、石川県医師会と致しましては、県民の安心と健康を守るために、今後とも医療費抑制政策に厳しく対峙するとともに、問題・課題に一つ一つ丁寧に対応し、明るい展望を示さなければならないと考えています。

     本年度の新たな取り組みと致しまして、県民の方々が日頃医療に対して持っている想いをお聞きし、語り合うことを通して、より一層県民、患者の視点に立った医療を推進するため、広くモニターを公募し、新たに「メディバタ会議」を開催したところであります。

     また、県民とともにという視点から始めた「健康について、みんなで語ろう会」も5年目を数えます。歯科医師会、薬剤師会、看護協会、理学療法士会、作業療法士会も参加され、劇団四師座による寸劇も定着し、大きく報道もされるようになって参りました。

     医療倫理の確立につきましては、法に則り厳正に対応すると同時に、医の倫理の高揚に、より一層努めて参ります。

     医療の安全及び医学の向上につきましては、新たに石川県医師会剖検システムを構築し、死因の究明に努めると同時に、治験事業を推進するほか、地域医療対策、救急・災害医療対策、勤務医及び女性医師活動の推進、看護職員対策等に、国、県、関係諸機関との連携を図りながら、積極的に取り組むこととしております。

     本日、創立100周年を期に、石川県医師会は、県民に負託されました崇高な責務を果たすとともに、誰もが安心して良質な医療が受けられるよう皆様方とともに新たな歩みを始めることを、お誓い申し上げたいと思います。

     最後になりましたが、会員の皆様方に於かれましては、県民の健康を守るため、より一層の研鑽を積まれ、医師としての倫理の向上に努められますようお願いを申し上げますとともに、本日、表彰を受けられます会員、医療従事者各位並びにご来賓の方々のご健勝とご多幸、益々のご活躍をご祈念申し上げまして式辞と致します。

    平成19年7月29日

    石川県医師会 会長 小森 貴

被表彰者

    会員の部

    医療従事者表彰の部(347名)

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