石川県医師会創立105周年記念祭

会長 祝辞

     本日、ここに平成24年度石川県医師会創立105周年記念祭を開催するにあたり、一言ご挨拶を申し上げます。

     本日は大変お忙しい中、日本医師会会長代理として小森日本医師会常任理事、谷本石川県知事、山野金沢市長、北村衆議院議員、山田県議会議長を始め、多くのご来賓の方々にご臨席を賜りましたことを心から感謝を申し上げます。

     式典では、永年地域医療に貢献されました会員及び長期医療従事者に対する表彰、並びに叙勲受章者、長寿会員、長期在任役員・代議員の方々にお祝いを申し上げることとしております。各位のご功績に対しまして、心から敬意と謝意を表するものであります。

     また、本年も10名の会員が、医療功労者として知事表彰を受賞されることになりました。改めて谷本県知事に御礼を申し上げます。

     県医師会の大きな課題でありました公益法人制度改革に伴う新法人への移行につきましては、本年4月1日から新たに公益社団法人としてスタートすることができました。新法人への移行にご尽力を頂いた先生方並びに県当局に改めて御礼を申し上げる次第であります。

     本年は役員改選の年でありました。県医師会におきましては、14年ぶりに会長選挙が実施され、多くの会員の皆様方のご推挙を頂き、会長に就任させて頂きましたことに、この場を借りて心より感謝を申し上げます。

     今後は「県民の健康と命を守ること」、「会員の目線で、その権利と生活を守ること」を理念とした医師会活動に反映していく所存であります。

     また、日本医師会におきましても、横倉新会長が誕生するとともに、石川県医師会待望の日本医師会の常任理事として、小森貴前石川県医師会長が、全国から大変多くのご支援を頂き、見事に当選を果たされたところであります。本日は横倉日本医師会会長代理としてご出席を頂いております。今後のご活躍とご期待を申し上げる次第であります。

     さて、7月中旬の記録的な大雨により甚大な被害をもたらした北九州北部豪雨により被災された方々に対し、心からお見舞いを申し上げます。

     また、昨年の3月11日に発生した東日本大震災から1年4カ月余りが経過いたしました。今なお被災地では、多くの方々が不自由な生活を余儀なくされ、一方では未だに行方が分からない方々の捜索と復旧に向けた懸命な努力がなされております。

     この苦難を乗り越え、一日も早い復興がなされることを心からお祈りしたいと思います。

     県医師会では、被災地における医療活動を支援するため、昨年3月18日から6月10日まで、医師や看護師等で編成した23チーム延べ98名の災害医療チーム(JMAT)を福島県相馬市へ派遣したところであります。

     本日は、福島県相馬市から市長代理といたしまして、相馬市保健センターの岡和田所長をお招きし、震災発生から1年4カ月が経過した被災地の現状等について、ご講演をして頂くこととしております。

     また、災害医療チーム(JMAT)として参加して頂いた皆さんから、交付されました派遣費用から、相馬市の一日も早い復旧・復興にお役に立てて頂きたいと多くの寄附を頂きました。本日の講演の後、岡和田所長にお渡しすることとしております。改めてJMATの参加者のご厚意に感謝を申し上げます。

     さて、政府は本年2月に今後の社会保障改革と税制抜本改革の基本方針となる「社会保障・税一体改革大綱」を閣議決定し、6月26日の衆議院本会議において社会保障制度改革推進法案を含む消費税関連法案が可決されたところであります。

     この法案では、社会保障のための安定財源の一つとして消費税が充てられることについては、評価はできますが、保険医療機関に不合理な税負担をもたらしている控除対象外消費税への対応に加え、法案には、「医療保険制度は原則、全ての国民が加入する仕組みであり、給付範囲の適正化を図ること」という文言があります。この点については、将来の給付範囲の縮小、国民が受けられる医療の格差拡大につながらないよう、しっかりと注視していかなければならないと考えております。

     また、2010年に閣議決定された「新成長戦略」では、医療を日本経済の成長牽引産業と位置付け、医療を営利産業化することを宣言、昨年11月にはTPP交渉に参加することを表明し、この8月にも参加を正式決定する見通しであります。

     TPPに参加することで、混合診療の全面解禁や営利企業の参入などから、医療が営利産業化され、世界に冠たる国民皆保険が有名無実になる恐れもあります。これらのことを踏まえ、日本のTPP交渉参加に対し、医師会として問題提起をすることにより、国民の医療を守ることに繋げてまいりたいと考えております。

     今、地域医療の現場では、財政に主眼をおいた医療費の際限なき抑制に加え、勤務医の過重労働、医師・看護師の不足、地域、診療科の偏在化などの進行により、疲弊が限界に達しているところでございます。

     こうした現実に的確に対応するため、安定した財源を確保し、国民皆保険制度を堅持しつつ、国民がいつでもどこでも安全で安心な質の高い医療が平等に提供される地域医療の充実・確保こそが、医師会に課せられた社会的責務であると考えております。

     石川県医師会では、「県民の健康と命を守ること」を理念とし、その具現化に向けて、郡市医師会との連携をより一層深めるために地域において「移動理事会」を開催するとともに、勤務医部に「ワークライフバランス委員会」を、そして医師会の将来の方向性を論議する「医師会ビジョン委員会」の設置、県民に医師会の理解を深めてもらうための方策を検討する「県民広報委員会」の設置等を重点課題として取り組むこととしております。

     また、医療に関する安全、危機管理への対応の強化につきましても、引き続き、死因究明システムの運用を行うほか、災害時における医療提供体制の強化、特定健診・特定保健指導の受診率の向上を図るため、地域医師会、各保険者、市町等の取り組みを支援してまいります。

     高齢化が進行する中で、住み慣れた地域で必要な医療・介護が受けられる環境づくりを積極的に推進するため、県及び関係団体と連携し、在宅医療連携システム推進事業を実施しているところでございます。

     医療倫理の確立や医療安全の取り組みにつきましては、法に則り適正に対処することは当然であり、医の倫理の高揚に、より一層努めていくこととしております。

     最後になりましたが、会員の皆様におかれましては、厳しい医療環境の中ではありますが、県民の健康を守るため、高い使命感のもと、安全な医療の提供に努められますようお願いを申し上げますとともに、本日表彰されます会員、医療従事者各位並びにご来賓の方々のご健康とご多幸、益々のご活躍をご祈念申し上げましてご挨拶に代えさせて頂きます。

    平成24年7月29日

    石川県医師会 会長 近藤 邦夫

被表彰者

    会員の部

        (年齢順)
        郡市医師会氏名医療施設名
         加賀市医師会  永田 大利  医療法人社団永田医院 
         金沢市医師会  中川 寛忠  中川眼科クリニック 
         能美市医師会  米島 正廣  医療法人社団米島医院 
         河北郡市医師会  北谷 秀樹  北谷クリニック 
         七尾市医師会  清水 了  清水眼科医院 
         金沢市医師会  洞庭 賢一  医療法人社団洞庭医院 
         白山ののいち医師会  辻川 弘子  つじ川内科クリニック 
         金沢市医師会  大平 政樹  大平胃腸科外科クリニック 
         小松市医師会  東野 朗  医療法人社団東野会東野病院 
         白山ののいち医師会  安原 稔  安原医院 
        (年齢順)
        郡市医師会氏名勲  等受章年月日
        羽咋郡市医師会 加藤 義博  旭日双光章  平成23年11月3日 
        加賀市医師会 久藤 豊治  瑞宝小綬章  平成24年4月29日 

    医療従事者の部

594
ページTOP