石川県医師会創立104周年記念祭

会長 祝辞

     本日、ここに平成23年度石川県医師会創立記念祭の式典を開催するにあたり、一言ご挨拶を申し上げます。

     本日は、大変お忙しい中を、原中日本医師会会長、山野金沢市長を始め、多くのご来賓の方々にご臨席を賜りました。

     心から厚く御礼を申し上げます。

     式典におきましては、永年地域医療に貢献されました会員及び長期医療従事者に対する表彰、並びに叙勲受章者、長寿会員の方々にお祝いを申し上げることとしております。各位のご功績に対しまして、心から敬意と謝意を表するものであります。

     去る3月11日に発生いたしました東日本大震災におきまして、お亡くなりになられた方々のご冥福をお祈り申し上げますとともに、被災された方々に心からお見舞いを申し上げます。

     石川県医師会では、いち早く「東北地方太平洋沖地震災害連絡会議」を立ち上げ、被災地への災害医療チームの派遣を決定し、県や日本医師会と連携し、多くの医療関係者のご理解、ご協力を頂き、3月18日から6月10日までの約3か月間、福島県相馬市を中心に、23チームの災害医療チームの派遣を行なってまいりました。

     この医療チームの活動に対しまして、被災地の相馬市民や避難所の方々から「石川県医師会チームのオレンジ色のベストが常にそばにいてくれたことが安心で心強かった」など、感謝の言葉が数多く寄せられております。

     また、義援金につきましては、多くの皆様から多額のお志が寄せられており、日本医師会を通じて被災地へ送られることとなっております。

     改めて、今回の東日本大震災に対する石川県医師会の取組みに対しまして、ご理解、ご協力を賜り、また、災害派遣チームに参加頂いた、多くの会員及び医療関係者並びに関係団体に厚く感謝を申し上げますとともに、被災地の一日も早い復旧・復興を心よりご祈念申し上げる次第であります。

     さて、去る6月30日、政府の社会保障改革検討本部が、今後の社会保障と税制の基本方針となる「社会保障・税一体改革案」を決定したところでございます。政府案では社会保障の強化に向け、医療・介護に相当の資源を投入する方向性を打ち出している点は評価できるものの、その財源を、受診時定額負担や自己負担割合の見直しなど、弱者である患者の経済的負担に求めていることは決して看過できるものではありません。

     こうした医療費の抑制や財源確保政策の強化に加え、臨床研修医の都市部への集中、勤務医の過重労働、医師・看護師等の不足、地域、診療科の偏在などの進行により、医療現場の疲弊はまだまだ暗雲に立ち込められているものと思っております。

     我が国の医療の現状におきましては、OECD(経済協力開発機構)ヘルスデータ2010によれば、対GDP 総医療費は8.1%で、OECD 加盟31か国中22位で、国際的に見て極めて厳しい水準にあります。地域医療が、医療従事者の献身的な働きによって支えられていることが明らかであります。

     こうした課題に的確に対応し、国民皆保険制度を堅持しつつ、国民がいつでもどこでも質の高い医療を享受できる社会の構築こそが、医師会に課せられた社会的責務であります。

     石川県医師会では、県民の安心と健康を守るため、厳しい財政事情の中ではありますが、医療費抑制政策に厳しく対峙するとともに、問題・課題に一つ一つ丁寧に対応し、一つでも多く明るい展望を示さなければならないと考えております。

     こうした中で本年度は、医師確保対策として、医学生から勤務医までを対象として、「若手医師と医学生の集い」を開催するとともに、臨床研修医の医師会会費の免除、さらに会員が、金沢大学、金沢医科大学の医学生を対象に地域医療等に関する講義を行うほか、医師会の今後の在り方を検討するため、若手医師を中心とした「医師会改革ビジョン委員会」での議論をさらに進めることとしております。

     医療に関する安全、危機管理への対応の強化につきましては、引き続き死因究明システムの運用を行うほか、勤務医及び女性医師対策として、各関係委員会からの答申を踏まえ、具体的な施策を進めるとともに、女性医師支援センターを活用し、就業支援活動等を積極的に推進してまいります。

     また、高齢化が進行する中で、住み慣れた地域で必要かつ充分な医療が受けられる環境づくりを進めるため、新たに県及び関係団体と連携し、在宅医療連携システム推進事業を実施することとしております。

     医療倫理の確立や医療安全の取り組みにつきましては、法に則り適正に対処することは当然であり、医の倫理の高揚に、より一層努めてまいります。このほか、地域医療、救急医療、看護職員対策等に、国や県などの行政や、大学など関係機関との連携を図りながら、積極的に取り組んでまいります。

     なお、新公益法人改革への対応につきましては、公益社団法人への移行を目指し、県などと鋭意協議を進めているところでありますが、10月の代議員会及び総会において移行先等の機関決定をお願いし、平成24年中には新法人へ移行したいと考えております。

     最後になりましたが、会員の皆様におかれましては、厳しい医療環境の中ではありますが、県民の健康を守るため、高い使命感のもと、県民の目線で安全な医療の提供に努められますようお願いを申し上げますとともに、本日表彰されます会員、医療従事者各位並びにご来賓の方々のご健康とご多幸、益々のご活躍をご祈念申し上げまして式辞といたします。

    平成23年7月31日

    石川県医師会 会長 小森 貴

被表彰者

    会員の部

        (年齢順)
        郡市医師会氏名医療施設名
         白山ののいち医師会  宮本 正治 公立つるぎ病院 
         加賀市医師会  林 武彦  医療法人社団林内科医院 
         小松市医師会  亀田 正二  国民健康保険小松市民病院 
         金沢市医師会  上野 敏男  医療法人社団浅ノ川 浅ノ川総合病院 
         金沢市医師会  近藤 邦夫  医療法人社団近藤クリニック 
         金沢市医師会  羽柴 厚  羽柴クリニック 
        (年齢順)
        郡市医師会氏名勲  等受章年月日
         金沢市医師会  中村 彰  旭日双光章  平成22年11月3日 
         金沢市医師会  山崎 幹雄  旭日双光章  平成23年4月29日 

    医療従事者の部

391
ページTOP